【現地情報】「プエラリア・ミリフィカ」の収穫時期!タイ国立カセサート大学で研究専任教授と収穫状況・品質・加工工程を確認

レポート:営業部兼、新規素材開発室 鈴木 慎吾
新規素材開発室 鈴木
皆さんこんにちは。新規素材開発室の鈴木慎吾です。
 
今回はタイ王国 国立カセサート大学を訪問。プエラリア・ミリフィカの収穫状況、品質、加工工程のチェックの様子や詳細をレポートいたします。

プエラリア・ミリフィカの収穫時期です

タイ風景プエラリア・ミリフィカの成分がもっとも高くなるこの時期は、収穫のシーズンとなります。
現在は乾季(11月〜2月)にあたり、雨も降らず湿度も低いため、快適に過ごせるシーズンです。今回の訪問中も、朝は18〜20℃くらい、日中でも26〜28℃くらいで、毎日快晴で快適な毎日でした。冒頭でも書いたように、乾季はプエラリア・ミリフィカの有用成分がもっとも高まることが大学の調査でも解っています。また、雨季になってしまうと毎日のようにスコールが降り、湿度もとても高くなり、品質が劣化してしまう懸念があります。そのため、大学ではこの時期にしか収穫をしないのです。

 

栽培畑の前でウタイ教授と研究スタッフ
栽培畑の前でウタイ教授と研究スタッフ
収穫したプエラリア・ミリフィカ
今年、収穫したプエラリア・ミリフィカ

 
カセサート大学が管理するプエラリア・ミリフィカの栽培畑は、何と16,000㎡もあり、収穫やチェックは大変な作業となります。
ここまで安定した品質の良いものを収穫できるまでには、クリアしなければならない様々な問題があったそうです。研究を始めた当初は、土壌が合わず、大雨で全滅したこともあったそうで20年という長い研究と道のりを経て、今やっと高い品質の安定したプエラリア・ミリフィカを生産できるまでに辿り着いたということでした。
 

プエラリア・ミリフィカ栽培畑
プエラリア・ミリフィカ栽培畑
調印式写真が貼られている カセサート大学構内の掲示板
調印式写真が 貼られている カセサート大学構内の掲示板

タイ国内でのプエラリア・ミリフィカの位置付け

2日間、研究専任教授のウタイ先生とごいっしょしたことで、プエラリア・ミリフィカに関するいろいろなお話しを伺うことができました。その中でも特に印象的だったのは、タイ国内でのプエラリア・ミリフィカの位置付けでした。タイでは100年以上前から、女性たちの間で「植物の女王」「魔法の植物」と呼ばれ、若々しさを願う女性たちにとって重要な食べ物として大切にされていたそうです。その伝承と実体験が現代に伝えられ、2004年にタイ王国厚生省から「プロダクトチャンピオン」に認定されました。「プロダクトチャンピオン」とは、タイ王国の振興と人々の健康を維持するための植物として国が指定したもので、現在12種類の植物が指定を受けているそうです。確かにタイの市街に行きますと、実に多くのプエラリア・ミリフィカから作られた商品が販売されており、その人気を伺い知ることができました。
 
ウタイ先生いわく、これほど認知度が高く人気のあるプエラリア・ミリフィカですが、正確に本物と特定できない「ミリフィカ種」を使用している商品が多数存在しているそうで、このような現状に非常に残念な気持ちであると沈痛な表情を浮かべ、語られていました。だから、カセサート大学が世界一のプエラリア・ミリフィカを作り、その素晴らしさを世界に広げなければいけないのだと力説されました。
 

ウタイ研究専任教授
ウタイ研究専任教授
大学スタッフとの打ち合わせ
大学スタッフとの打ち合わせ

 
プエラリア・ミリフィカの有用性をさらに多くの女性の皆さんに理解し役立てていただく努力をしなけれないけない……という想いを胸に帰国の途に着きました。