レポート:皇漢薬品研究所 営業部兼、新規素材開発室 鈴木 慎吾
皆さんこんにちは。皇漢薬品研究所 新規素材開発室の鈴木慎吾です。
カセサート大学が管理するプエラリア・ミリフィカの栽培畑は、何と16,000㎡もあり、収穫やチェックは大変な作業となります。
ここまで安定した品質の良いものを収穫できるまでには、クリアしなければならない様々な問題があったそうです。研究を始めた当初は、土壌が合わず、大雨で全滅したこともあったそうで20年という長い研究と道のりを経て、今やっと高い品質の安定したプエラリア・ミリフィカを生産できるまでに辿り着いたということでした。
タイ国内でのプエラリア・ミリフィカの位置付け
2日間、研究専任教授のウタイ先生とごいっしょしたことで、プエラリア・ミリフィカに関するいろいろなお話しを伺うことができました。その中でも特に印象的だったのは、タイ国内でのプエラリア・ミリフィカの位置付けでした。タイでは100年以上前から、女性たちの間で「植物の女王」「魔法の植物」と呼ばれ、若々しさを願う女性たちにとって重要な食べ物として大切にされていたそうです。その伝承と実体験が現代に伝えられ、2004年にタイ王国厚生省から「プロダクトチャンピオン」に認定されました。「プロダクトチャンピオン」とは、タイ王国の振興と人々の健康を維持するための植物として国が指定したもので、現在12種類の植物が指定を受けているそうです。確かにタイの市街に行きますと、実に多くのプエラリア・ミリフィカから作られた商品が販売されており、その人気を伺い知ることができました。
ウタイ先生いわく、これほど認知度が高く人気のあるプエラリア・ミリフィカですが、正確に本物と特定できない「ミリフィカ種」を使用している商品が多数存在しているそうで、このような現状に非常に残念な気持ちであると沈痛な表情を浮かべ、語られていました。だから、カセサート大学が世界一のプエラリア・ミリフィカを作り、その素晴らしさを世界に広げなければいけないのだと力説されました。
プエラリア・ミリフィカの有用性をさらに多くの女性の皆さんに理解し役立てていただく努力をしなけれないけない……という想いを胸に帰国の途に着きました。