古代インカ帝国「幻の樹木」
ふしぶしが気になる方に

ペルーの伝統ハーブ
今回は、南米ペルー由来の有用なハーブをご紹介します。
お茶にはチャノキの葉を使った緑茶、紅茶、黒茶の他、さまざまなハーブティーがあることはご存じですね。
一般的には葉や茎、花が主に利用されますが、中には樹皮の風味を楽しむハーブもあります。
今回ご紹介するキャッツクロウ茶は、樹皮を活用したハーブティーの代表的なものです。樹皮系ハーブと言ってもピンと来ないかもしれませんが、例えばおなじみのシナモンはニッケイの樹皮。漢方薬の「桂皮」としても活用されています。
キャッツクロウ(学名:ウンカリア・トメントサ)は、ペルー東部に自生する植物で、つる状に伸びる木の枝に「ネコの爪」に似たトゲがあります。そのため一般的にキャッツクロウと呼ばれています。
ラモン・フィレイラ博士の功績

ペルーの有名な遺跡クスコは、かつてのインカ帝国の中心地でした。
16世紀に侵略され滅ぶまで、アンデス高地一帯に農業中心の高度な文明を築いていました。
そのインカ帝国で「幻の樹木」と呼ばれていたハーブが、実はキャッツクロウなのです。
アマゾンの森林でキャッツクロウを見つけることは難しく、見分けがつかない近縁種も多いため、希少価値が高かったと言われています。
1970年代になり、南米植物研究の父と呼ばれるラモン・フィレイラ博士が本物のキャッツクロウを特定し、ふしぶしに優しい成分が含まれていることを解明したのです。
多くの植物は、外敵の捕食から自身を守る成分を含んでいます。これを私たち人間は、「ツラさをサポートする」など、健康に有用な成分として活かすわけです。
世界に誇る信頼の品質
フィレイラ博士の研究発表以降、キャッツクロウ茶はハーブ利用大国のアメリカで急速に人気となりました。
キャッツクロウ茶には独特の苦みがあるので、甘みや爽やかさを加えることで飲みやすくなります。
シナモンやジンジャーをはじめ、さまざまなハーブをブレンドした、飲みやすいタイプのキャッツクロウ茶が普及しています。
1995年、日本に初めてこのハーブを紹介したのが私たち皇漢薬品研究所です。
世界的権威フィレイラ博士に認定された本物、良質のキャッツクロウ茶をぜひお試しください。
2023年7月発行 からだと心の広場60号より