レポート:皇漢薬品研究所 営業部兼、新規素材開発室 鈴木 慎吾
皆さんこんにちは。皇漢薬品研究所 新規素材開発室の鈴木慎吾です。
タイ国立カセサート大学と「ムクナ豆」事業提携調印式。日本総代理店としての販売権取得!
2014年6月30日、タイ王国首都バンコクの国立カセサート大学(本校)において、アーユルヴェーダでも活用され古くから「やる気や愛情を育てる素材」として伝承されてきた注目の植物「ムクナ豆」に関する事業提携の契約が皇漢薬品研究所とタイ国立カセサート大学の間で締結されました。『皇漢薬品研究所が「ムクナ豆」販売に関して窓口となり日本の総代理店とする。』また、『事業提携によりカセサート大学と皇漢薬品研究所とが互いに親密な関係を築き、さらに「ムクナ豆」の研究をすすめていく』という内容です。
皇漢薬品研究所からは、代表の呉をはじめ8名のスタッフ、カセサート大学からは学長のVudtechai Kapilakanchana(ヴッティチャイ・カピラカンチャナ)氏、タイ・ハーバル・メディカルセンターのThanachod Thammachat(タナチョ−・タマチャット)氏を含む総勢40名が出席し、調印式が執り行われました。当日、会場にはタイのテレビ局や新聞記者が多数取材に来ており、後日タイのテレビや新聞でもでもこの調印式の模様が大きく報じられました。まだまだ日本では知名度の高くない「ムクナ豆」ですが、その有用性には限り無く可能性が期待出来るものがあり、皇漢薬品研究所はカセサート大学とともにさらに検証をすすめ、人々の健康に貢献する素材として広めていく思いを強くしました。
「ムクナ豆」をご紹介いたします
ムクナ豆は1,000年以上前からインドの伝承医学である”アーユルヴェーダ”で広く用いられてきたマメ科の植物です。男女の「やる気や愛情を育てる素材」として健康維持のサポートに、タイでは昔から活用されていました。
カセサート大学の植物研究所では、5年ほど前からムクナ豆に着目し、研究がすすめられています。栽培と分析を繰り返した結果、昨年ようやく有用成分の含有量が高く、安定した品質の「ムクナ」の栽培・収穫に成功しました。
大学構内での栽培から原料化まで
大学構内での栽培から原料化まで太陽の光を浴びる広大な土地で栽培される「ムクナ豆」。1年に2回、春と秋に収穫されます。もちろん農薬を使わずに手間ひまをかけ、写真のような大きさに育つのを待ちます。一つの株から「ムクナ豆」を収穫出来るのはわずか300g程度と非常に少なく、とても貴重なものです。収穫したあと、サヤごと天日干しし、中の豆を手作業でひとつずつ丁寧に取り出します。
しっかり乾燥して取り出された豆は、大学構内の衛生管理の徹底した加工工場に移され、マイクロウェーブ乾燥機で熱を加え、余分な水分をとばし、豆の状態をひと粒ずつチェックします。状態の良くないものは、まずここで取り除かれます。通常、ムクナ豆は殻が白色のモノと黒色のモノがありますが、黒い殻のほうが有用成分が高いことから、さらに選別され殻の黒いモノだけが日本の皇漢薬品研究所に出荷されます。日本に入荷した「ムクナ豆」は、さらに国内で焙煎・殺菌を行います。これまで日本で使用されているものは、エキス抽出したものが一般的でしたが、エキス抽出するよりも豆全体を摂取したほうが、アミノ酸など豆に含まれる栄養素を余すことなく利用出来ることから、弊社では豆全体をそのまま粉末加工します。
今回の「タイ国立 カセサート大学」訪問を経て
2011年の「プエラリア・ミリフィカ」に続き、ふたつめの事業提携となった今回の「ムクナ豆」。調印式のためにタイを訪れ、自然が豊かでハーブの栽培に適した全ての環境の整った場所だと改めて実感しました。大学では、今後も品質の向上と安定性を追求し、栽培と有用性の両面からさらなる研究を進めており、次々と新しい研究が開始されています。タイ国立カセサート大学では、タイの人々の健康と活力を高めタイ国発展に寄与出来る可能性のある研究を行っています。
私たち皇漢薬品研究所も、ムクナ原料やプエラリア・ミリフィカ原料に留まらず、健康に役立つものをカセサート大学とともに探索研究し、日本に紹介していくことが人々の健康に貢献し、両国の発展の一助になるのではないかと思います。
これからもカセサート大学と協力し、魅力的なハーブを日本にどんどん紹介していきたいと考えています。